切り花1本の価値を考える

昔の知り合いに、お花屋さんやるんだよねと伝えると、「全然結びつかないんだけど・・・?」と言われるくらい、昔はお花に縁のない私でした。

お花にお金をかけるくらいなら、お洒落な服や鞄が欲しかったし、美味しいものが食べたかったし・・・。

若い頃は、寮暮らしが長かったせいもあり、「部屋を飾る」という習慣もあまりなく、本当にお花を飾る暮らしとは縁遠かった気がします。

今回の記事は、そんなお花に縁のなかったのにお花屋さんを始めようとしている私が、切花の魅力と価値について語るものになっています。

時間のある方は、お付き合いください。

目次

生花1本への「対価」

お花の1本の店頭価格は、だいたい1本150円から、そのお店によって価格帯は様々ですが、この1本150円という価値について、ひとそれぞれの感覚があると思います。

今はお花を売る側になろうとしている私ですが、若いころは150円だったら迷うことなく「お菓子」が買えるなぁ、という発想になっていました。

また、生花はどうしても寿命があり、その寿命も決して長くはありません。

水の上がりがよく、日持ちしやすい品種で、水替えや栄養剤の補給などをしっかりやっても長くて2週間、水が上がりにくい花だと1週間が限界です。

この、寿命のあるものに大切なお金を払う価値があるのか?という部分も少し触れたいと思います

永遠じゃないから尊い

この感覚は、40代に突入してから、強く感じているものです。

限られた期間しかないものだからこそ、なんか尊いし大切にしたいなぁ・・・という思い。

若い頃は体力もエネルギーも無限に持っていて、目に飛び込んでくる楽しいものが永遠に続けばいいなと思っていたし、ずっとなくならないで欲しいな、と思っていました。

でも、年齢を重ねると、手に入れて変わらず手元に残るものはとても少ない、ということが分かってきました。

めっちゃ最新のパソコンも3年後には旧型だし、あんなに欲しがった新車も気づけば廃盤だし、綺麗な洋服もいつしかクローゼットの奥底に眠っているし、お気に入りの鞄もアクセサリーも、、、(以下略)

年を重ねると、若い頃ほど物欲がなくなっていくのはこういったモノの寿命をたくさん見てきたからなのかな?とも最近感じています。

代わりに、今こうして元気でいられることをありがたいなと感じたり、誰かと一緒にいられる時間も幸せなんだな、と「限られたものへの尊さ」に気づけたりもしました。

ちょっと話が逸れましたが、そういう経験や価値観の積み重ねで、生花を飾ることの豊かさ、幸せ、喜び、の感覚に気づいたのかもしれません。

限られた寿命で一生懸命咲いてる姿を見ると、最近ちょっと涙が出てきます。

「てぇてぇ・・・」(最近覚えた「尊い」の意)

あってもいいし、なくてもいいもの

お花って別になくても生活には困らないし、むしろ飾ったり、もらったりすると、水替えとか、ポロポロ散っていく花びらや枯れた後の処理とか、生活に「ひと手間」という面倒くささが加わってしまいます。

こういった「生花は面倒」という感覚は、面倒くさがりとズボラに誰よりも定評のある私ですので、激しく同意して首がもげるほど頷いてしまいます。

だけどお花に限らず、人って割とそういう「あってもいいし、なくてもいいもの」「面倒くさいもの」を愛しがちです。

野生動物みたいに、食べて寝るだけの生活を送れば超省エネで生きれるし、そこまで働いて稼がなくても大丈夫なはずなのに、好きなことや、興味のあるもの、楽しいことに時間も労力もかけちゃいますよね。

そういう「生きるのに必要ないけど、幸せを感じるもの」をそれぞれ持っているのが、人のいいとこだなぁって感じます。

好きな花がきっとある

お花を仕入れていると、当たり前ですが色んな花があるな、といつも感心します。

仕入れのサイトを見ても去年は「こんな色なかったよな?」と気付いたり、海外の珍しいお花も輸入されているし、昔は切り花としての出荷が難しかったものも、技術や努力で流通が可能になっています。

通年出回るお花もありますが、その季節にしか会えないものや、そのお花を見て「またこの季節が来たか・・・」と四季を感じられるのも、お花のいいところです。

また、同じ花でも様々な品種があってその花に対する概念がちょっと変わったりもします。

同じカーネーションでもこんなに違う。

カーネーションと言えば白、赤、ピンクのイメージでしたが、少し渋めのパープルや、深みのある紅色だったり、くすみカラーと呼ばれるような、大人っぽい色味など、、、。

たくさんの品種の中から、季節ごとの自分の「好き」に刺さるお花がきっと見つかると思います。

それを探してみるのも、楽しいかもしれませんね。

迷ったら「花」という選択

誕生日やちょっとしたお土産に、お花という選択は意外とお手軽で悩まない選択かなと思います。

たいていのお店は、1本からでもラッピングに対応してくれますし、150円~500円くらいで、いつもとは違ったちょっと特別間のあるプレゼントにもなります。

季節感、華やかさ、特別感、これらを一つにしてくれるものって、結構貴重だと感じませんか?

もちろん、ずっと残るものではないけれど、ちょっとした想いを伝える贈り物としては、お花はとても活躍してくれるのではないでしょうか。

お花を飾りたくなる時が来るかも

ここまでお読みくださってありがとうございました。

今はあまりお花を飾ることへの必要性を感じていなくても、何かのタイミングで急に飾りたくなっちゃう時がくるかもしれません。

お花屋さんは少し入りにくかったり、買わないとダメなのかな?という雰囲気があるかもしれませんが、ショッピングモールに併設されているお花屋さんや繁華街や駅前のお花屋さんなどは、店先にお花が並べられていたりして、初めてでも入りやすいかもしれません。

特別な日じゃなくても、ちょっと気軽にお花を買ってみたくなる瞬間が訪れますように。

ではまた!

karakuru
花と喫茶のお店です
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